浜学園橋本憲一学園長が語る!

ここでは、浜学園学園長橋本憲一氏が本の対談で語った内容について、抜粋して紹介します。

北野大著 教育のプロが語る 「できる子ども」は環境で決まる  ダイヤモンド社

◆で示した部分が橋本学園長の発言です。抜粋してお届けしていくことをご承知おきいただき、全文は実際に本を手にとってご覧いただきたいと思います。

能力別クラスの是非について
◆入塾テストは選抜のためというより、基礎からH、S、Vクラスとその子の能力に合ったクラスに振り分けるためのテストです。能力別というと差別的に見えますが、それぞれ自分の力に合った授業が受けられるというメリットがあるんです。

能力別クラスにしたときの問題は?
◆動機づけが必要になります。がんばれば上のクラスに上がれてうれしいし、怠けていて下に落ちたらお母さんに怒られるしカッコ悪い、と。ただ、今はそれだけではちょっと・・・・。

私が浜で教え始めたころ、24年前ですが、そのころはクラスの上から3分の1くらいのレベルに難度を設定して「ついてこい」とやると、それに届かない子の半分くらいは「なにくそ」と自分でがんばってなんとかついてきたものです。

ところが今は下半分の7、8割は引いてしまう。<省略>シュンとしてしまう。だから、今はきめ細かい対応が必要です。「先輩で、入塾したときは算数の成績が悪かったけれど、毎日毎日計算問題10題を10分でする練習をしたら計算がうんと早くできるようになって、文章題もほかの子よりも早くできるようになった。それで算数がおもしろくなって・・・」とか、いろいろ夢を持たせるような話をしながらひとりずつ引っ張り上げる。そうやって元気づけてまた集団のレールにのせてやる。今はそういうことが必要な時代です。

復習主義について
◆「わかる」を「できる」に持っていくためにはやはり塾で授業を聞いているだけではだめなんです。繰り返し繰り返し自分で問題を解いて、習ったことを使えるようにしなければ実力はつきません。家でこつこつ勉強する習慣をぜひともつけないと・・・。

勉強はすべて塾におまかせしたいという、保護者のニーズも大きいのでは?
◆勉強のないように関してはおまかせいただいてもいいのですが、何時から何時まで勉強しようとか、このページだけはやろうね、とか親子で決めて、それだけはきっちりやる。そいう習慣づけだけはしていただきたいですね。塾でいくら勉強しても、家で復習しなければ、先ほどもいいましたように学んだことが使えるようにならないし、伸びていかない。学力だけでなく精神的にも幼いままということになりかねません。(省略)

やはり家で勉強することがそれほど苦痛じゃない、というところまで持っていかないと、なかなか成績は上がりません。親御さんも上手に持ち上げたり訓話的なことをいったりしながら、勉強の習慣づけていただきたい。それをやらないと子どもも、つけ上げって親の言うことを聞かなくなります。

テストの効用について
こんなにしょっちゅうテストをするのはどういうお考えからですか?
◆ひんぱんなテストは勉強のペースメーカーになります。浜では授業の最初に先週習った単元から出題する復習テストを必ずやります。毎週テストをやるわけです。小刻みにテストをするから常に準備しておかねばならない。毎日こつこつ規則正しく勉強するという習慣が、知らず知らずのうちに身につくように、と。(省略)

それともうひとつ。とくに小学生はテストの最中にいちばん頭を使うんですね。先生がいちばん頭を使うのは授業中、子どもはテスト中です。授業や家での自習時間中、子どもはそんなに集中していない。テストとなると集中力、思考力、応用力を最大限に発揮する。つまり試験そのものが勉強なんです。試験というカラを借りて、一生懸命考えるという練習をしている。子どもは試験中に賢くなっていくんです。(省略)

低学年から浜にきている子らはテスト中にいちばん学力が上がります。家で解けなかった問題、授業でわからなかった問題も、テストとして取り組んでみてはじめてクリアする。そういう子がたくさんいます。ですからテストという名の勉強ですね。家では親に口出しされたり、授業中は先生の話をぼーっと聞いていることもある。でもテストは自分ひとりの真剣勝負ですからね。(省略)

テストそのもので学力がつくよう、問題も工夫します。授業、宿題、そしてテストという流れのなかに位置づけるわけです。問題をつくるほうはたいへんです。全科目、毎週、全学年しかも暮らすが3段階ありますから、同じ単元でも3本つくらなければならない。計算すると塾全体で年間6000本これだけの試験問題を作成できるのはおそらく浜だけでしょう。全国どこの塾にも負けないと思います。

個別指導について
今、塾の世界では個人指導というのがはやりだそうですね?
◆2003年の夏に「個別エントリーはまっくす」を新設しました。これは入塾テストに落ちたお子さんが個別に勉強を見てもらって力をつけて集団型に移行していく、という場合もあれば、ひとりっ子でおっとりしているから1対1でとか、ピアノや英語などほかのおけいこごとと重ならないよう時間を融通したいとか、いろいろな事情で希望される方がおられます。少子化の影響もあって、1対1のニーズは増える傾向です。

ぼくらのころは家庭教師ってあったけれど、今はどうなんですか? 浜学園でも派遣しておられる?
◆今はやっていません。「はまっくす」もそうですが、個別指導や1対1指導となると講師も相当数確保しなければならない。それと集団型の授業と個別ではやはり求められるものが違ってくるんですね。30人相手の授業では声の大きさとかパフォーマンスとか、大勢をひきつけるものが必要ですが、個別の場合はいかにその子の特性を見抜くか、やる気を引き出すかなど細かいことのほうに目を向けないといけないわけです、講師育成の方法も異なる。ですから、家庭教師派遣までは・・・。

家庭教師も個別指導も集団授業にはないメリットがありますが、やはり一時的なものと考えたほうがいいのではないかと思います。ちょっと軌道から外れたときにフォローしてのせてやる、その臨時措置ですね。

子どもが先生の影響を受けるということは、いいかえれば先生に対する依存心が強くなる。問題をやっていてわからないと「じゃあ、先生に聞けばいい」となる。もうちょっと考えたらわかるのに安易に先生に頼ってしまう。ほんとうにわからないところだけ聞くというように、家庭教師をうまく使えるようならいいのですが、子どもですからついつい聞いてしまいます。それを繰り返していくと理解はするけれど、考える力はついてこない。発想力、応用力がつかないということになりかねません。(省略)

子どもの成績が上がると親はうれしくなって月謝を上げたりします。そうすると家庭教師のほうもそれにつられますから、目先のことにとらわれる。どうしても次のテストで点をとらせることに目が向きます。ぼくらはよくいうんですけれど、同じ偏差値65でも、家庭教師がついている場合は「2ポイントくらい差し引いて考えないといけない」と。受験本番に弱さが出ます。


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